【鬼滅の刃】栗花落カナヲの壮絶な過去の生い立ち
鬼滅の刃 鬼殺隊見聞録2巻©吾峠呼世晴/集英社 より引用
名前もなかったカナヲ
カナヲの出生地は東京府本所区。今の墨田区向島で、隅田川のすぐ近くです。
11人兄弟の8番目の子として貧しい家庭に生まれたカナヲは、半ば育児放棄をしている両親の元で育ちました。
カナヲや兄弟達には食べ物も満足に与えられず、名前すら付けられていません。
後にカナヲは人買いに売られますが、その時でさえも蚤だらけの汚れた状態でした。
虐待から逃れる為に動体視力が向上
鬼滅の刃19巻©吾峠呼世晴/集英社 より引用
カナヲや兄弟達は、泣くと親に蹴飛ばされたり踏まれたり、引き摺り回されて水に浸けられていました。
当たりどころが悪くて命を落とした兄弟が何人もいた為、カナヲは親の動きをしっかりと見ることで、自分の身を守るようになります。
こうした虐待の日々の中、カナヲの動体視力は向上していきました。
心を失ったカナヲ
鬼滅の刃7巻©吾峠呼世晴/集英社 より引用
暴力を振るわれないよう泣くことをやめたカナヲでしたが、その暮らしは余りに苛酷。
ついにカナヲは心に異変をきたします。
何もかもどうでもいいと思ってしまったカナヲは、自分の意思で行動出来なくなりました。
そして感情を失ったカナヲは、人買いに売られてしまった時でさえも悲しみを感じなかったのです。
【鬼滅の刃】栗花落カナヲとしのぶ・カナエの関係
胡蝶しのぶ・カナエ | カナヲの義理の姉 |
胡蝶カナエ | カナヲの名付け親 |
胡蝶しのぶ | カナヲの師範 |
栗花落カナヲと胡蝶しのぶ・カナエは義姉妹
鬼滅の刃7巻©吾峠呼世晴/集英社 より引用
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栗花落カナヲは胡蝶しのぶの継子
鬼滅の刃6巻©吾峠呼世晴/集英社 より引用
カナヲは胡蝶しのぶの継子であり、しのぶはカナヲにとって師範です。
密かに湧いていた鬼への怒り
カナヲは家族を鬼に殺されたしのぶ達と一緒に暮らしているうちに、鬼が許せないという感情が少しずつ芽生えます。他人からは分かりにくいものの、カナヲは感情を完全に失っていたわけではなかった様です。
カナヲの強さと呼吸
鬼滅の刃2巻©吾峠呼世晴/集英社 より引用
カナヲが最終選別を受けた時、生き残ったのは全部で5人でした。
炭治郎や善逸達が傷だらけになっていたのに対し、カナヲは無傷で、服に汚れ一つない状態で平然としていました。
カナヲのズバ抜けた強さの秘密は、柱なら皆使っている「全集中常中」の呼吸法を既に身に付け、身体能力を格段にUPさせていたからです。
またカナヲは花柱・胡蝶カナエの花の呼吸をマスターしましたが、カナエが鬼に殺されてしまった為、蟲柱の胡蝶しのぶが師範となってカナヲを育てました。
心を取り戻していくカナヲ
心を失ったカナヲの特異な振る舞い
鬼滅の刃2巻©吾峠呼世晴/集英社 より引用
感情をなくし、自分で考えることを放棄したカナヲの特異行動は、作品中にいくつも登場しています。
- お腹が空いていても、食べなさいと言われるまでずっとお腹を鳴らし続けていた。
- 胡蝶カナエが鬼に殺された時、体中汗をかきながらも涙を流せなかった。
- 最終選別後の不死川玄弥と炭治郎の一触即発の場面、至近距離にいながら全くの無関心。
- 那多蜘蛛山で炭治郎と禰豆子に無言で襲いかかり、逃げ回る禰豆子を執拗に刀で切ろうとする。
蝶屋敷に来たばかりの頃、カナヲは言われないと何も出来ませんでした。そこでカナエが、コインを投げて決める様にアドバイスしています。
カナヲが変わるきっかけは炭治郎
鬼滅の刃7巻©吾峠呼世晴/集英社 より引用
蝶屋敷に滞在していた炭治郎がカナヲにお礼を伝えに行った時、普段は無口のカナヲがコインを投げてから喋りました。
カナヲとの初めての会話に嬉しくなった炭治郎は、カナヲがコインを投げた理由に興味を持ち、カナヲにさようならと3回言われても質問を続けます。
ついに根負けしたカナヲは、「指示されていないことはコインを投げて決める。全部どうでもいいから自分で決められない。」と告白。
カナヲの心の解放にはコインが必要と悟った炭治郎は、「表が出たらカナヲは心のままに生きる」と言ってコインを投げ、表を出します。
人は心が原動力だから心はどこまでも強くなれる、そう言い残して炭治郎が立ち去った後には、コインをギュッと握りしめるカナヲがいました。
実はカナヲ、生前のカナエからは好きな男の子ができたら変わると言われていたのです。
心が回復するカナヲ
鬼滅の刃12巻©吾峠呼世晴/集英社 より引用
心を開くきっかけをつかんだカナヲですが、依然として周囲とのコミュニケーションには壁がありました。
しかし再度訪れた炭治郎との関わりの中で、カナヲに大きな変化が見られます。
上弦の鬼との死闘後に2ヶ月も意識不明だった炭治郎が目覚めた時、カナヲは感情を込めて話し、涙を浮かべて喜んだのです。
そして炭治郎の目覚めを知って駆けつけた仲間達が騒ぎ出した時にも、最初はおずおずと、そして遂には大声で「炭治郎が寝たから静かにして」と叫んでいます。
こうして感情をはっきりと取り戻したカナヲは、後に胡蝶しのぶ・カナエの仇の鬼・童磨を倒した時にも号泣しました。
この時のカナヲは、かつての自分が幼少期の虐待が原因で泣けなかったと認識しており、カナヲの心が回復したことを示しています。
心を取り戻したカナヲに待つ未来
鬼滅の刃23巻©吾峠呼世晴/集英社 より引用
カナヲや炭治郎達が最終決戦で鬼無辻無惨を倒し、歓喜に包まれたのも束の間でした。
ところが滅びる直前の無惨の手で炭治郎は鬼化し、凶暴で手のつけられない状態になります。
誰もが炭治郎に近づくことすらできない中、カナヲは失明覚悟の技で炭治郎の攻撃をかいくぐり、鬼を人に戻す薬を炭治郎に注入して救おうとしました。
やがて意識を取り戻した炭治郎の視線の先には、涙を流すカナヲの姿。
炭治郎はカナヲの無事を知って安心しており、2人の気持ちが通じ合っていたことがわかります。
その後2人は結ばれ、最終話ではカナヲと炭治郎の子孫が登場しています。