フクロウとミミズクの最大の違いは、「耳」の有無です。
「耳」と呼ばれるこの飾り羽根が無ければフクロウ、あればミミズクです。
この記事ではフクロウとミミズクの違いの見分け方、鳴き声や英語名も分かりやすく解説しています。
どうぞ最後までお楽しみ下さい。
フクロウとミミズクの違いは「耳の有無」だけ!
フクロウとミミズクの唯一の違いは耳の有無。
耳があればミミズク、無ければフクロウだと見分けられます。
耳のあるミミズク
耳のないフクロウ
フクロウとミミズクの鳴き声は?
「ホーホー」というのが、一般的なフクロウやミミズクの鳴き声のイメージです。
数キロ先まで届くとも言われるこの鳴き声は、オスの求愛の声。
オスだけが持つ「のど袋」を大きく膨らませながら、自分の居場所をメスに知らせているのです。
なお全てのフクロウやミミズクが「ホーホー」と鳴く訳ではなく、種によって鳴き方や声の特徴が異なります。
ここでは5種類の鳴き声をご紹介します。
ヨーロッパワシミミズク
ワシミミズクは、典型的な「ホーホー」という鳴き声。
アメリカフクロウ
アメリカフクロウの鳴き声は、「ホ、ホ、ホホー」。
アオバズク
アオバズクの鳴き声は、やや甲高く「ホーホーホーホー」。
コミミズク
コミミズクの鳴き声は、周りに響き渡るように「フッフッフッフッフッフッフッフッ」。夜の森の中だったら、ちょっと不気味な感じがします。
メンフクロウ
メンフクロウの求愛の鳴き声はかなり異色で、「ギャー、ギャー」とか「キー、キー」。
そのためメンフクロウは、 screech owl ( 金切り声のフクロウ ) と呼ばれることもあります。
英語でフクロウとミミズクは?
英語では、フクロウもミミズクも owl (アウル) です。
そして特徴を表す言葉がowlの前に付くことが多く、耳のあるミミズクは次の様に呼ばれたりします。
- eared owl (耳のあるフクロウ)
- horned owl (角のあるフクロウ)
ここでは、特徴が英語名にも表れたフクロウとミミズクを4つご紹介します。
アメリカワシミミズク
アメリカワシミミズクの英語名は「 great horned owl ( グレート・ホーンド・アウル )」。直訳すると「大きな角のあるフクロウ」です。
その名の通り、立派な角 (耳) があります。
コミミズク
コミミズクの英語名は「short eared owl ( ショート・イアード・アウル )」で、「短い耳のあるフクロウ」と言う意味。寒くなってくると、越冬のために日本各地にやって来ます。
カラフトフクロウ
カラフトフクロウの英語名は「great grey owl ( グレート・グレイ・アウル )」。「大きな灰色のフクロウ」の名前の通り、全身が灰色です。
世界最大級のフクロウで、大きいものでは体長が84cm、翼を広げると152cmにもなります。
シロフクロウ
シロフクロウの英語名は「 snowy owl ( スノーウィー・アウル )」。「雪に覆われたフクロウ、雪の様なフクロウ」を意味します。
映画「ハリー・ポッター」で、主人公ハリーの飼っていたフクロウ・ヘドウィグが、この品種です。
同じ仲間のフクロウとミミズク
実はフクロウとミミズクには生物学的な違いがなく、「フクロウ目フクロウ科」という同じ仲間です。
その中で、耳のあるものがミミズクと呼ばれているのです。
ただし例外もあり、シマフクロウ(日本最大級のフクロウ)の様に耳があっても「フクロウ」の名が付くものもいます。
ミミズクの耳の正体は飾り羽根|羽角(うかく)
ミミズクにある耳の正体は、飾りの羽根。正式には羽角(うかく)と言います。
羽角(うかく)の大きさ
羽角の大きさは様々で、遠くから見てもはっきり分かるものから、コミミズクの様に小さくて分かりづらいものもあります。
羽角(うかく)の役割
羽角の役割には「木に擬態するため」「音を集めやすくするため」などの説がありますが、実際にはまだ解明されていません。
なおこの羽角は、ミミズクが警戒・緊張状態の時に立ち、リラックス状態の時に寝ます。
羽角の立ったミミズク(警戒中)
羽角の寝ているミミズク(リラックス中)
フクロウとミミズクの違いまとめ
フクロウとミミズクの違いは、「耳」とも呼ばれる「羽角(うかく)」の有無で見分けられます。
羽角がなければフクロウ、あればミミズクです。
フクロウ | ミミズク | |
生物学上の分類 | フクロウ目フクロウ科 | フクロウ目フクロウ科 |
羽角の有無 | 羽角がない | 羽角がある |