アヒルとガチョウとハクチョウの違いは、首とくちばしで見分けます。
まず短い首がアヒルです。長い首のガチョウとハクチョウは、くちばしで区別がつきます。
黄色のくちばしがガチョウ、黄色と黒のくちばしがハクチョウです。
この記事では、アヒルとガチョウとハクチョウの様々な違いと見分け方を、分かりやすく解説しています。
どうぞ最後までお楽しみ下さい。
この記事においてアヒル・ガチョウ・ハクチョウは、それぞれ日本でなじみの深い品種である「シロアヒル」、「シナガチョウ」及び「エムデン種のガチョウ」、「オオハクチョウ」「コハクチョウ」を指しています。
アヒルとガチョウとハクチョウの外見の違いと見分け方
①首の長さ|アヒルとガチョウとハクチョウの外見の違い
3種類の中で一番首が短いのがアヒル、そして長いのがハクチョウです。
このことを頭に入れておけば、アヒルとガチョウ、ガチョウとハクチョウの見分けにも困ることはありません。
②くちばし|アヒルとガチョウとハクチョウの外見の違い
ハクチョウのくちばしは黄色と黒の2色なので、顔だけでも簡単に見分けられます。
アヒルとガチョウのくちばしは黄色やオレンジですが、形に違いが見られます。
幅広で平たい形をしているのがアヒル、三角形で先がすぼまっているのがガチョウです。
なおガチョウには、くちばしの付け根にコブがあるものもいます。
黄色と黒のくちばしのハクチョウ
ハクチョウは黒と黄色がはっきりとしたくちばしをしています。
三角形のくちばしのガチョウ
額にコブがあっても無くても、ガチョウのくちばしは横から見ると直角三角形に見えます。
平たいくちばしのアヒル
アヒルのくちばしは、平べったく前に長く伸びているのが特徴です。
アヒルのくちばしをよく見た後でガチョウを見ると、ガチョウのくちばしが前に短く詰まった感じなのが分かります。
③足の色|アヒルとガチョウとハクチョウの外見の違い
意外かもしれませんが、3種類の中でハクチョウだけが黒い足。アヒルとガチョウの足は黄色やオレンジ色をしています。
さすがにアヒルとハクチョウを間違えることはなさそうですが、もしガチョウとハクチョウの見分けで迷ったら、「ハクチョウの足は黒い」ことを思い出しましょう。
黒い足のハクチョウ
黄色い足のガチョウ
黄色い足のアヒル
アヒルとガチョウとハクチョウの生態の違い
①家禽と野鳥|アヒルとガチョウとハクチョウの生態の違い
3種類の中でアヒルとガチョウは家禽 ( かきん ) 、ハクチョウは野鳥です。
家禽とは、人が野鳥を飼い慣らして家畜化させた鳥のこと。
アヒルの原種は野生のマガモ、ガチョウの原種は野生のガンです。
どちらも長い年月の間に体が重くなり、ほとんど飛ぶことができません。
一方のハクチョウは野鳥(野生の鳥)で、日本には冬に飛来する渡り鳥です。
家禽のアヒル(原種:マガモ)
家禽のガチョウ(原種:ガン)
ガチョウは大きく2つ(コブ無しのヨーロッパ系と、コブ有りの中国系)に分けられます。
それぞれの詳しい原種は以下の通りです。
- 原種:ハイイロガン→ヨーロッパ系のエムデン種のガチョウ
- 原種:サカツラガン→中国系のシナガチョウ
野鳥のハクチョウ(渡り鳥)
②食性|アヒルとガチョウとハクチョウの生態の違い
食性の違いですが、3種類の中でガチョウは草食です。
アヒルとハクチョウは雑食で、特にアヒルは色々なものを食べます。
一方のハクチョウは、雑食と言ってもやや草食気味。水辺に生える植物の根・茎・芽や稲の落穂などを好んで食べます。
③性格|アヒルとガチョウとハクチョウの生態の違い
アヒルの性格は穏やかで、人にも良く慣れ飼いやすいです。なお甘えん坊で寂しがり屋なことから、他の仲間(飼い主含む)から離れず、一緒にいようとしがちなのも特徴です。
ガチョウの性格の特徴は、警戒心が強いこと。飼い主にはよく慣れますが、見知らぬ人が近づくと大きな鳴き声で騒ぎ立てます。そのため、番犬代わりに飼われることもあります。
ハクチョウの性格は優しくて穏やかと思われがちですが、意外に攻撃的。不用意に近づくと羽を広げて威嚇したり、つついて来ることがあります。特に子育て中は要注意です。
④鳴き声|アヒルとガチョウとハクチョウの生態の違い
ガーガーというイメージのアヒルの鳴き声ですが、オスは「クワッ クワッ クワッ」、メスは「グワッ グワッ グワッ」という違いがあります。
これはガチョウでも同様で、オスの鳴き声は高音気味の「クワァー」、メスは低音で「ガー」となります。
なおハクチョウは高音気味で「クォーッ クォーッ」と鳴きます。
アヒルとガチョウとハクチョウの英語名の違い
アヒルは英語でDuck(ダック)ですが、元々の原種である鴨も英語でDuck(ダック)なので要注意です。鴨と区別するために、Domestic duck(ドメスティック・ダック)と呼ぶこともあります。
ガチョウはGoose(グース)ですが、複数形になるとGeese(ギース)となります。
ハクチョウはSwan(スワン)です。
アヒルとガチョウとハクチョウの違いまとめ
アヒルとガチョウとハクチョウの違い
アヒル | ガチョウ | ハクチョウ | |
首の長さ | 短い | 長い | 長い |
くちばし | 黄色 平たい | 黄色 三角形 | 黄色と黒 |
足の色 | 黄色 | 黄色 | 黒 |
種類 | 家禽 | 家禽 | 野鳥 |
食性 | 雑食 | 草食 | 雑食 |
性格 | 穏やか | 強い警戒心 | 意外に攻撃的 |
鳴き声 | クワッ クワッ グワッ グワッ | クワァー ガー | クォーッ クォーッ |
英語名 | Duck | Goose | Swan |