「うる星やつら」のラムちゃんは、「〜だっちゃ」という独特な話し方をします。
この可愛いい「〜だっちゃ」は、仙台の方言で実在するものです。
作者である高橋留美子先生が、雑誌のインタビューで明らかにしているので間違いありません。
この記事では、ラムちゃんの代名詞「だっちゃ」が、仙台弁だった事実について詳しく解説しています。
また、ラムちゃん以外のキャラクターが使う方言についても紹介しています。最後までお楽しみください。
【うる星やつら】ラムの方言「だっちゃ」は仙台弁
うる星やつらのヒロイン「ラム」は、鬼の星に住む地球外生命体。すなわち宇宙人です。
にも関わらず、地球の言葉である日本語を流暢に話します。
しかしラムのセリフは、必ず語尾に「〜だっちゃ」が付く独特な言い回し。
実はこの「だっちゃ」は、作者の高橋留美子さんが仙台の方言をモデルにしたと語っています。
【うる星やつら】作者・高橋留美子先生が語るラムの方言「だっちゃ」
雑誌ダヴィンチのインタビューで、高橋留美子さんはラムの「だっちゃ」について次のように語っています。
“だっちゃ”は、編集さんのアドバイス。
「勝手なやつら」の半魚人がなまっていて、ラムもそうしたらいいんじゃない、と。
私、井上ひさし先生の「青葉繁れる」が好きなんですが、仙台の物語で“だっちゃ”が出てくるんです。
それを使わせていただきました。引用:ダヴィンチ2013年12月号より
「勝手なやつら」とは、高橋留美子さんのデビュー漫画です。
その作品に登場する「半魚人」も宇宙人。黒縁メガネをかけており、語尾に「ぴゃ」とつけて話します。
実はこの半魚人、「うる星やつら」の中にも度々登場し、「〜ぴゃ!」とセリフも言っています。
うる星やつらワイド版7巻©高橋留美子/小学館 より引用
また井上ひさし先生の「青葉繁れる」とは、自身の仙台一高在学時代の経験をもとにした作品。
東京から仙台の高校に転校した主人公・渡部俊介が繰り広げる青春物語です。
このようにラムの「だっちゃ」は、デビュー作に登場する「半魚人」と井上ひさし先生の「青葉繁れる」をヒントに生まれたというわけでした。
【ラムちゃん豆知識】
36年前の「うる星やつら」を知る人は、ラムの髪色は緑だと思っているはず。
しかし、本来のラムの髪色は光の当たり方で色が変わる構造色!
アニメ化するにあたって、手作業で構造色の色付けが大変すぎたため、緑色になったのです。
この驚きのラムの髪色が緑色ではない事実については、こちらの記事で解説しています。
【うる星やつら】ラムの本当の髪色は構造色!アニメで緑だった事情も解説
また、宇宙人であるラムの体の秘密や、可愛さの理由はこちらの記事で徹底解説しています。
【うる星やつら】ラムとは?出身地からナイスバディの秘密まで徹底解説
【うる星やつら】ラムがかわいい7つの理由!世の男性を虜にする秘密に迫る
【うる星やつら】ラムの「だっちゃ」は声優・上坂すみれさん
今回、36年ぶりに「うる星やつら」がリニューアルされ、声優が総入れ替えしています。
ラムを担当するのは、上坂すみれさんになりました。
✬TVアニメ『#うる星やつら』✬
#上坂すみれ さんとラムちゃんが一緒に写った“リンクビジュアル”公開中🖼️
HPでは、“Q.上坂さんにとって「うる星やつら」とは?”や、ラムちゃんを演じるにあたっての意気込みコメントが公開中✨ぜひご覧ください‼️https://t.co/d5LCIdUfUi pic.twitter.com/LGxd0XOVC0
— 「うる星やつら」TVアニメ公式 (@uy_allstars) January 5, 2022
上坂すみれ(愛称:すみぺ)
生年月日:1991年12月19日(30歳)
出身地:神奈川県
血液型:0型
身長:160cm
所属事務所:株式会社ボイスキット
代表作:中二病でも恋がしたい! (凸守早苗)、アイドルマスター シンデレラガールズ(アナスタシア)、スター☆トゥインクルプリキュア(キュアコスモ)、イジらないで、長瀞さん(長瀞早瀬) など
上坂すみれさんは、2011年に放送されたテレビアニメ『パパのいうことを聞きなさい!』の小鳥遊空役で声優デビューをしています。
それから11年後の2022年に、伝説のアニメ「うる星やつら」がまさかの復活。
上坂すみれさんが演じるラムは、36年前の平野文さんが演じたラムのイメージはそのまま!
さらにフレッシュでキュートな新しいラムを見事に演じています。
「新・うる星やつら」の豪華な声優一覧を、36年前の声優陣と比較できる記事はこちらです。
【うる星やつら】新旧声優一覧|驚愕の豪華すぎるキャスト
また気になる主題歌は、「ラムのラブソング」ではありません。
全く別物になった、「新・うる星やつら」の主題歌についてはこちらの記事でどうぞ!
2022年うる星やつら主題歌|異色の歌手と作り手を徹底解説!
【うる星やつら】ラムの方言「だっちゃ」を仙台弁と比較
ラムの使う方言「だっちゃ」は、驚くことに実在する仙台弁がモデルです。
モデルとなった仙台弁とは、江戸時代の仙台藩領内で庶民が使用した言葉を元にした方言。
ご当地キャラ、仙台弁こけしも「〜だっちゃ」を頻繁に使っています。
おはようござりす☀️
日差しがまつぽいなや〜(眩しいな〜)
熱中症に気ぃつけですごしてけさいん pic.twitter.com/E2F5wkpC9S— 仙台弁こけし (@jugokeshi) August 21, 2022
仙台弁は、濁音が入るいわゆる「ズーズー弁」です。
仙台弁 | 意味 |
わがった | わかった |
んだ | うん |
よろすぐね | よろしくね |
んでだ馬 | そうだよ |
こんなにもバリエーション豊かな濁音を使う仙台弁ですが、ラムは「んだ」とは言いません。
あくまでも「だっちゃ」のモデルが仙台弁というだけで、生粋の仙台弁を話すというわけではないのです。
さらには、この「だっちゃ」を使うのは全ての登場人物の中でもラムだけ。
ラムの生みの親である両親や、同じ星の住人さえも使わないのです。
【うる星やつら】ラムの父親の方言は関西弁
宇宙人であるラムも、地球人と同じく生みの親がいます。
ラムは「だっちゃ」と仙台弁を使いますが、ラムの両親は決して使いません。
ラムの父親が話すのは、まさかの関西弁です。
ラムの父親のセリフには、「そうだす」「オニはあんさんだっせ!」といったコテコテの関西弁が使われています。
作者である高橋留美子先生によると、父親が「だっちゃ」を話しても可愛くないので関西弁にしたとツイッターにてコメントしています。
【キャラクター小話】
ラムの父
先に父を見て鬼ごっこを断る→ラムを見て受けるという流れで、ラム登場の前振りとなったし、あたるのキャラも見えてよかった。ラムはだっちゃ言葉だけど、父がそれだと可愛くないので関西弁に。あの一家のコミュニケーションはどうなってるのだろうと思わんでもない。 pic.twitter.com/tPDsyIDvMn
— 高橋留美子情報 (@rumicworld1010) July 18, 2022
一方、ラムの母親は、日本語は話せません。
ラムの母親は6巻「旋律の参観日」で初登場し、ラムの授業参観に参加するために友引高校に舞い降ります。
しかし、セリフが全て記号(麻雀パイ)です。鬼の星の言葉と思われます。
そのため、娘のラムが通訳しないと地球人とコミュニケーションが取れません。
ですが、自分の星の言葉で夫と話すときは、なぜかセリフが関西弁です。
鬼星出身のラムの家族は、そろいにそろって個性的です。ラムの強烈過ぎる家族については、こちらの記事をご覧ください。
【うる星やつら】ラムの家族|個性豊かな両親からいとこまで解説
【うる星やつら】テンの方言は関西弁
テンはに、鬼の星から地球にやってきた宇宙人で、ラムの「いとこ」です。
小さい鬼の男の子で、後頭部にツノが1本生えています。
速度はかなり遅いですが飛ぶこともでき、怒ると口から火を吹きます。
同世代の女の子には無関心ですが、綺麗な年上の女の人には目がない女好きです。
テンもラム同様、いきなり日本語を上手に話しますが、なぜかコテコテの関西弁!
うる星やつら8巻©高橋留美子/小学館 より引用
テンちゃんのセリフには、「ほんまか?」「ほなさいなら」とあります。
怒るとさらにキレキレの関西弁を話すテンちゃんは、「おんどりゃ〜!!」と凄みが増します。
それもそのはず、テンちゃんが話すのは関西弁の中でもキツイと言われる「河内弁」。
見た目の可愛らしさとのギャップがたまりません!
【うる星やつら】レイは標準語を話す
【キャラクター小話】
レイ
うる星やつらは、「美男子は絶対にダメな奴でなければならない」と言う暗黙の了解があったので、必然的に牛になるしかないと思いました。言葉少なで食べ物に執着してるなど、分かりやすいキャラクターですね。
その当時、私に描けた一番のハンサムを描きました。 pic.twitter.com/VF7QXqnM8B— 高橋留美子情報 (@rumicworld1010) October 17, 2021
レイはラムの元婚約者。ラムと同じ鬼族で、鬼の星に住んでいます。
世の女性を一瞬で虜にする超美形ですが、寡黙なレイはほとんどセリフがありません。
地球の言葉を話せないかと思いきや、意外にも日本語を標準語で話します。
それもそのはず、「どんなアホにでも覚えられる日本語の本」をカンニングしながら話すからです。
1巻「憎みきれないロクでなし」に登場したレイには、珍しくセリフがありました。
「一生俺のために飯を作ってくれないか」と流暢な日本語でラムに言い寄っています。
うる星やつらワイド版1巻©高橋留美子/小学館 より引用
しかし、レイの正体は醜く巨大な虎柄の牛で、意地汚く食べ物を貪ります。
虎牛に変身すると、「ぶもぉ〜!」としか話せくなるのです。
寡黙な超美男子が、まさかの食い意地のはった虎牛という残念なキャクターがツボにハマります。
【うる星やつら】ランちゃんの方言はキツイ関西弁
【キャラクター小話】
ラン
思ってたより受けたのでびっくりしたキャラクターです。悪気のないラムにかなり酷い目に合わされたり、いつも引きづられて巻き込まれてますね。A型っぽくて、ずっとラムを恨んでるのもわかる。でもランは良い子なんだと思います。 pic.twitter.com/4g4Xv7NWPL
— 高橋留美子情報 (@rumicworld1010) November 7, 2021
ランちゃんは、ラムやテン、レイと同じく、鬼の星からやってきた宇宙人です。
ラムと幼馴染で、鬼の星ではテンと家が隣同士。
しかし、ランちゃんは鬼族ではないので、角が生えていません。
人前では「可愛子ぶりっ子」をして標準語で話しをしますが、本当は恐ろしく口が悪い女の子です。
うる星やつら24巻©高橋留美子/小学館 より引用
それもそのはず、素のランちゃんは「関西弁の中でもキツイ」と評判の「河内弁」を話します。
事あるごとに幼馴染のラムに「おんどりゃ〜」と迫り、何かと危害を加えようとするヤバイ存在です。
ランちゃんが初登場する6巻「体育祭危機一髪」で、久しぶりにあった幼馴染のラムにこう言い放ちます。
じゃかましいわ!!なれなれしゅうすんな!!
考えてみれば、わし、お前に復習するためにきたんじゃ!
それがなんでうれしそうに、思い出話をせなならんねん!
わし、おまえのダーリンとったるんじゃ!
うる星やつら6巻©高橋留美子/小学館 より引用
もの凄い形相でまくし立てるランちゃんの姿は、一見の価値ありです。
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