スパイファミリーに登場する白髪白髭の紳士の名は、ヘンリー・ヘンダーソン。
500年の歴史を持つ東国一の名門イーデン校の、エレガントを最も重視した厳格な先生です。
ヘンダーソンの人生とは、エレガントを追求し、極め、エレガントそのもので生きることを信条にしています。
そんな「ミスターエレガント」ことヘンダーソンの、エレガントたる3つの理由とその名言をエピソードと合わせてご紹介しましょう。
【スパイファミリー】ヘンダーソン先生がエレガントたる3つの理由
「ミスター・エレガント」ことヘンダーソン先生のエレガントな振る舞いは、一朝一夕に身についたものではありません。
ヘンダーソンにとってエレガントとは、単に優雅であることではなく生き様そのもの。
そう!真のエレガントを極めるには、たゆまぬ努力が必要。
常日頃から己を厳しく律することで、エレガントは形成されていくのです。
そんなエレガントにこだわるヘンダーソンのエレガントたる3つの理由を紹介しましょう。
ヘンダーソン先生がエレガントたる理由①:モーニングルーティンがエレガントすぎる
SPY×FAMILY ©遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会 より引用
エレガントとは単に品格や精神性のみならず、丁寧な日々のルーティンから形成されます。
ヘンダーソンにとって毎朝のジョギングは、己の健康を維持するために欠かせない日課。
しかし、それ以上に大切な朝の儀式があります。
それはジョギングの途中で足を止め、中庭に立っている初代学長の銅像前で一敬礼すること。
この500年の歴史ある名門イーデン校の創設者の前で、初心に戻ることからヘンダーソンの1日は始まるのです。
SPY×FAMILY スパイファミリー6巻©遠藤達哉/集英社 より引用
汗をかいた体で1日を始めるなど、このミスターエレガントにはありえません。
シャワーを浴びて体を清めたならば、完璧なまでに身だしなみを整えます。
全長17cmもある自慢の長い髭は、昔から愛用しているハサミで丁寧にトリミング。
さらに、香りの少ない髭専用オイルで仕上げます。
自らの手で靴をピカピカに磨き上げ、しわ一つないパリッとしたシャツに腕を通したら、片目だけのメガネを装着。
この片目だけのメガネはモノクルと呼ばれ、19世紀のヨーロッパでは上流階級で流行したアイテム。
まさにヘンダーソンにぴったりなエレガントなアクセサリーなのです。
SPY×FAMILY スパイファミリー6巻©遠藤達哉/集英社 より引用
朝一番のりで寮の談話室に足を運んだならば、自らお湯を沸かして紅茶を淹れます。
ヘンダーソンお気に入りの紅茶の銘柄は「Eleganntea Smart Blend(エラガンティー スマートブレンド)」。(※残念ながら、こちらの紅茶は実在しません。)
また美味しい紅茶を味わうための一手間も、ヘンダーソンは惜しみません。
愛用の砂時計で茶葉が開くのをじっくり待ち、美しいティーカップに紅茶をエレガントに注ぎます。
そして寮先生にも自慢の紅茶を振る舞い、教育について熱く語りながら優雅なティータイムを過ごすのが日課です。
SPY×FAMILY スパイファミリー6巻©遠藤達哉/集英社 より引用
朝のティータイムを終えたら、自室に戻り書類等の雑務をスマートにこなします。
そして生徒達が登校する8時までは、クラッシックの名曲を聴きながら優雅に読書タイム。
こうして丁寧でゆとりある朝を味わうことで、ヘンダーソンは常に心をエレガントに整えているのです。
一見なんでもない日々のルーティンの積み重ねこそが、どんな時にも揺るがない真のエレガントの基盤となる。
エレガントを生きる紳士、ヘンダーソンの生き様がよく表れています。
ヘンダーソン先生がエレガントたる理由②:権力にも屈指ないエレガントな行動
己の信じるエレガントを貫くことは、時に危険も伴います。
権力という名の暴力に直面したとき、人は真にエレガントか否かが明らかになるからです。
イーデン校におけるフォージャー家の面接試験で、まさにヘンダーソンはそのエレガント力が試されました。
SPY×FAMILY スパイファミリー1巻©遠藤達哉/集英社 より引用
元妻と死別し、再婚して夫婦になったことになっているロイドとヨル。
その仲睦まじく美しいフォージャー夫妻を妬ましくて思ったのはスワン先生でした。
実はスワン先生は、先月妻に離婚を突きつけられ、娘の親権まで奪われたばかり。
そんなスワン先生は幸せなフォージャー家が許せず、不合格にしてやろうとアーニャにとんでもない質問をします。
今のママと前のママ、どっちが高得点か?
母親と死別した子供に対して投げかける質問ではありません。
他の先生が意見するも、そこは前校長の息子という権力をスワン先生は振りかざします。
SPY×FAMILY スパイファミリー1巻©遠藤達哉/集英社 より引用
そもそも、ロイドとアーニャ、ヨルは全く血の繋がりのない偽装家族です。
しかも孤児院育ちのアーニャは、おそらく本当の母親と死別しているはず。
産みの母親のことなど今まで口にしたことないアーニャでしたが、耐えきれずにポロポロと涙をこぼしてしまいます。
にも関わらず追い打ちをかけるべく、スワン先生は畳み掛けるように言います。
うちは親元を離れた寮生も大勢いる。
ささいなことでいちいちべそをかいていたらこの学校ではやっていけんぞ!
この言葉に普段は冷静なロイドが、任務のための偽装家族であるにも関わらずキレてしまったのです。
SPY×FAMILY スパイファミリー1巻©遠藤達哉/集英社 より引用
自制心を失ったとは言え、さすがはロイド。
スワン先生を殴ることはせず、目の前の机を拳で叩き割りました。
さらにロイドはスワン先生に、面と向かってこう言い残し自ら退出したのです。
子供の気持ちを軽んじるのが貴校の教育理念なのでしたら、選ぶ学校を間違えました。
合格のために媚びへつらうことなくそう言い切ったロイドに、ヘンダーソンは真のエレガントを感じます。
一方、絶対に不合格にしてやろうと息を荒げ暴言を吐き続けるスワン先生。
その教育者としてあるまじき醜態に、ヘンダーソンは意を決してエレガントな決断をします。
SPY×FAMILY スパイファミリー1巻©遠藤達哉/集英社 より引用
権力に屈するのは教育者として間違っている・・・!
ヘンダーソンは伝統あるイーデン校を侮辱したスワン先生を殴ったのです。
スワン先生は前学長の息子であり、イーデン校の権力者。
逆らうような真似をすれば、どんな処分を受けるかわかりません。首が飛ぶことだって十分にあり得ます。
しかしヘンダーソンはエレガントを貫くため、イーデンの先生として堂々とロイドと向き合うために行動しました。
このスワン先生に一発入れたことで、ヘンダーソン先生は寮長から初等科の担任へ降格しました。
そしてアーニャのいるセシル寮1年3組の担任となったのでした。
ヘンダーソン先生がエレガントたる理由③:常に生徒をフェアに評価する指導法
SPY×FAMILY スパイファミリー2巻©遠藤達哉/集英社 より引用
入学初日のこと、アーニャがダミアンを殴るという暴力事件が発生しました。
これは元はと言えば、あまりにダミアンがアーニャをばかにした態度をとったのが原因。
最初こそ余裕の笑みでかわしたアーニャですが、総裁の息子だと調子に乗ったダミアンに我慢の限界が!
アーニャは裏で殺し屋を生業とする母・ヨルから学んだ必殺パンチをダミアンにお見舞いしたのでした。
しかしこの暴力事件は、すぐに担任であるヘンダーソンの知るところとなります。
SPY×FAMILY スパイファミリー2巻©遠藤達哉/集英社 より引用
ヘンダーソンは頭ごなしに怒ることはせず、まずはアーニャに冷静に事実確認をします。
しらを切ろうとするアーニャに対し、正直に話すようしっかり促すのもエレガント。
事実がうやむやにならないよう、子供の心理をしっかり捉えて諭します。
そもそも入学初日というのに、アーニャがダミアンを殴るとはよほどの理由があってのこと。
一方的にアーニャを叱らずに、殴った理由を弁明するチャンスもしっかり与えます。
たとえダミアンが総裁の息子であろうと、えこひいきなど一切せずにそこは平等です。
SPY×FAMILY スパイファミリー2巻©遠藤達哉/集英社 より引用
ダミアンがベッキーの足を踏んでいるのが許せずに殴った
これは追い詰められたアーニャが、なんとか罰を避けるために知恵を絞った言い訳です。
しかしそうとも知らずヘンダーソンは、アーニャのベッキーを思う気持ちに感動!!
ヘンダーソンが生徒に求めるエレガントは、単に成績や行いが優秀であることではありません。
友達を思いやる気持ちや、互いに協力する姿勢をとても重要なものと考えてるからです。
SPY×FAMILY スパイファミリー2巻©遠藤達哉/集英社 より引用
殴ることは許されないが、友達のために男子にも立ち向かうアーニャの心意気を、エレガントと高く評価します。
その結果、ヘンダーソンはアーニャに本来なら雷(トニト)3つ下すところ、1つだけ与える采配をしました。
いかなる理由があろうとも、暴力を振るうことは許されません。
いきなり雷を3つ与えることもできたでしょう。
しかし単に規則に縛られることなく、フェアに生徒を評価してこそ真にエレガントな教師である!
そんなヘンダーソンの教育理念が垣間見えるエピソードです。
ヘンダーソン先生のエレガントすぎる名言
ヘンダーソン先生は、常にエレガントを基準に全ての物事を語ります。
そのエレガントへの熱い思いは並々ならぬものがあり、エレガントこそが全てと言って過言ではありません。
ここではそんなヘンダーソンの性格が表れるエレガントな名言を、エピソードともにご紹介しましょう。
エレガンスが伝統を作る エレガンスこそが人の世を楽園たらしめる
SPY×FAMILY スパイファミリー1巻©遠藤達哉/集英社 より引用
ヘンダーソン先生にとって、エレガントとは単なる上品さや優雅さではありません。
真のエレガントとは、日々のライフスタイルや思考、行動など全てを通して形成されるもの。
見せかけだけ取り繕っても、ヘンダーソンの目はごまかせません。
イーデン校の面接試験の朝、窓から受験生の親子を眺めるヘンダーソンの目は実に厳しい。
「今年の受験生は質が低いな。エレガンスに欠けるものばかりだ。」
そんなヘンダーソン先生のエレガントに対する熱い思いが実によく表現された名言がこちら。
「エレガンスが伝統を作る エレガンスこそが人の世を楽園たらしめる」
500年もの歴史のある名門イーデン校は、エレガントを学び極める場所であること表現された一言です。
エレガント!ベリーエレガント!!
SPY×FAMILY スパイファミリー1巻©遠藤達哉/集英社 より引用
ヘンダーソンの頭の中には、多種多様なエレガントの表現があります。
単に「エレガント!」と表現するだけでなく、エレガントをさらに臨場感溢れる使い方をする達人です。
イーデン校の面接試験日に、初代学長の銅像の前で敬礼するフォージャー家。
それを窓から目にしたヘンダーソンは、驚きと感動のあまり叫びました。
エレガント!ベリーエレガント!!
なぜ「ベリーエレガント」なのかといえば、ヘンダーソン自身も同じく初代学長の銅像前で敬礼する習慣があるから。
おそらくロイドはヘンダーソンのこの習慣を知っていて、あえて敬礼で高評価を狙ったのです。
そんなエレガントにうるさいヘンダーソンも、時にエレガントではない言動が見られます。
ノットエレガント!字も汚ぇっ!!
SPY×FAMILY スパイファミリー1巻©遠藤達哉/集英社 より引用
初代学長の銅像前で敬礼するという、エレガントなフォージャー家に目をつけたヘンダーソン。
すぐさまこの一家に調査を入れるべく、アーニャの筆記試験の答案をチェックします。
しかしヘンダーソンの予想と裏腹に、アーニャの筆記試験は31点という落第ギリギリの点数。
しかも、あまりの字の汚さなに驚き我を忘れて叫びます。
ノットエレガント!!字も汚ぇっ!!
この発言こそがノットエレガントなのですが、そこはミスターエレガント。
「思わず下品な言葉づかいを・・・」すぐさま自分の下品な発言を反省するのがエレガントです。
スマート!スマート&エレガントッ!!
SPY×FAMILY スパイファミリー1巻©遠藤達哉/集英社 より引用
エレガントな親からしか、エレガントな子は生まれない。
そんな信念を持つヘンダーソンは、面接試験前に受験生親子に対して罠を仕掛けます。
その罠とは汚い溝にはまって困っている生徒を準備し、エレガントに救出できるかをチェックするというもの。
罠と承知の上で、ロイドは溝にはまっている少年を助けスーツを汚してしまいます。
汚れたスーツでは面接など受けれるはずもありません。
ここで失格と思いきや、新しいスーツに着替えるロイドの準備の良さに、ヘンダーソンはど肝を抜かれます。
さらにロイドは、イーデン校によりふさわしいスーツに着替える機会をくれた子供に、感謝までも述べたのです。
スマート!!スマート&エレガントッ!!
ヘンダーソンはエレガントすぎるロイドの行為に、惜しみない賛辞を送ったのでした。
エルルルルェガンンンンンンンヌャスッ!!!
SPY×FAMILY スパイファミリー1巻©遠藤達哉/集英社 より引用
イーデン校の面接直前のこと、飼育舎から牛・馬などの家畜が逃げ出し暴走するという事件が発生。
その暴走した家畜達の先は、面接会場に向かう親子が大勢いる中庭だったのです。
たちまち中庭はパニックに陥り、我先に助かろうとする醜い大人達の争いまで起きる始末。
そんな中ロイドはその争いのせいで逃げ遅れた少年を、牛から踏みつけられる寸前で助けます。
またヨルは、暴走を牽引するリーダ格の牛の秘孔を突いて、怪我させることなく倒したのです。
さらにはアーニャは秘孔を突かれ怯える牛を慰めて、飼育舎に帰らせ事なきを得ました。
危険を顧みず、博愛精神を持って動物達の暴走を止め入ったフォージャー家に、ヘンダーソンは震えるほどの感動を覚えます。
エルルルルェガンンンンンンンヌャスッ!!!
もはや言葉にならない感動といったところでしょうか。
これほどまでに全身で表現するヘンダーソンは、後にも先にも見ることはないと思われます。
エレガントすぎるヘンダーソン先生のプロフィール
SPY×FAMILY スパイファミリー1巻©遠藤達哉/集英社 より引用
フルネーム | ヘンリー・ヘンダーソン |
身長 | 183cm |
髭の長さ | 最長の部分で17cm |
年齢 | 66歳 |
性格 | エレガント |
担当教科 | 歴史 |
得意なスポーツ | 乗馬 |
ティータイムのお菓子 | 素スコーン |
SPY×FAMILY スパイファミリー公式ファンブック©遠藤達哉/集英社 より引用
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