炭治郎の額の痣は最終選別から！その変化に隠された驚きの使命

炭治郎が生まれたとき、額には「痣あざ」はありませんでした。

炭治郎は幼い弟が火鉢を倒した時、かばって額に火傷をしています。

その火傷の痕の上に、鬼殺隊の最終戦別で負傷して出来た傷が重なって「痣」になったのです。

この記事では、炭治郎の額の傷がいつから痣となり、どのように変化したかを詳しく解説しています。

また炭治郎の額の「痣」は偶然の産物ではなく選ばれた「日の呼吸」の剣士の証だった事実にも迫ります。

もともとは炭治郎の額に痣はなかった

鬼滅の刃10巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

炭治郎のトレードマークとも言える額の左側にある「痣あざ」は、生まれた時にはありませんでした。

鬼殺隊に入る前のこと、火鉢を倒した弟を炭治郎が覆いかぶさって助けています。

その時、炭治郎は左の額に火傷を負い、痕になっていました。

鬼滅の刃1巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

この火傷の傷跡が「痣あざ」に変わったのは、鬼殺隊の最終選別でのこと。

そこで炭治郎は、人間を50人以上食べている世にも恐ろしい鬼と対決します。

大きな体に無数の手を持つこの鬼は、炭治郎の育手そだてである元水柱・鱗滝左近次うろこだきさこんじに捕らえられた過去がありました。

火傷から痣になったのは最終選別での戦い

鬼滅の刃1巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

最終選別にやって来る鱗滝うろこだきの弟子を殺すことに執念を燃やす卑しい鬼。

狐の面をつけていた炭治郎を一目見た瞬間、待ってましたとばかりに喜びます。

「また来たな、俺の可愛い狐が！！」

不気味に笑うその鬼は、炭治郎が鱗滝の弟子であることを知っていました。

なぜなら鱗滝は最終選別に行く弟子に、必ずお守りとして「狐の面」を持たせていたからです。

鬼滅の刃1巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

鬼の巨大な拳で打たれた炭治郎は、木に体を激しく打ち付けて気絶します。

その時、お守りの狐の面が割れ、炭治郎は左の額に傷を負いました。

気を失った炭治郎に、容赦くなく止めを刺そうと鬼の手が忍び寄ります。

その時、死んだ弟の「兄ちゃん！」と呼ぶ声に目を覚ます炭治郎。

炭治郎はギリギリのところで意識を取り戻し、かつての鱗滝のように「水の呼吸」で鬼の首を切り落としました。

鬼滅の刃2巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

その時すでに炭治郎の左の額には、火傷の跡に新たな傷が加わったことで「痣あざ」ができていました。

炭治郎の額に痣ができたのはこの瞬間ですが、その後「痣」は色も形も変化していきます。

変化していく炭治郎の額の「痣」

鬼滅の刃2巻・23巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

炭治郎の額の「痣あざ」は、火傷と最終選別での怪我が重なってできたのものです。

しかしそれとは別に、鬼との死闘で「炎のような形をした痣」がくっきりと発現するようになります。

その「炎のような形をした痣」は不思議なことに、現れては消える一時的なものでした。

ここでは炭治郎の額の痣が、いつどのように変化していったかを詳しく解説します。

上弦の陸・妓夫太郎・堕姫との死闘

鬼滅の刃11巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

炭治郎の痣あざが初めて「炎のような形」となって浮かび上がったのは、上弦の陸ろく・妓夫太郎ぎゅうたろうの首を切る瞬間です。

一緒に戦う音柱・宇髄天元うずいてんげんは片手を無くし、さらには妓夫太郎の毒が回っている状態。

また善逸と伊之助は、妓夫太郎の妹で同じく上弦の陸ろく・堕姫だきの首を狙って戦っている最中でした。

上弦の陸を滅するには、妓夫太郎と堕姫の首を同時に切るしか方法がありません。

ここで炭治郎が妓夫太郎の首を切らなければ、仲間全員が死んでしまうというギリギリの状態です。

鬼滅の刃11巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

炭治郎は自分の持てる以上の力を、全身から絞り出して刃を振るいます。

その瞬間、炭治郎の額には「炎のような形した痣あざ」がくっきりと濃く浮かび上がります。

これが炭治郎にとって初めての、普段とは全く違う「炎の形をした痣」の発現。

しかしこの戦いで勝利した後、炭治郎の痣はいつもの形と色に戻りました。

刀鍛冶の里｜上弦の肆・半天狗との戦い

鬼滅の刃13巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

炭治郎の額に「炎のような形をした痣あざ」が再び発現したのは、刀鍛冶の里での戦いでのこと。

上弦の肆し・半天狗はんてんぐの分身３体が、炭治郎と襧豆子に容赦なく襲い掛かります。

瓦礫の下敷きになり、動けなくなった襧豆子を炭治郎がなんとか助けようとしたときです。

襧豆子は炭治郎の刀を強く握りしめ、自分の血を滴らせました。

すると漆黒だった刀が、襧豆子の血鬼術「爆血ばっけつ」により赤く燃える刃へと変化します。

鬼滅の刃13巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

襧豆子の思いを受け、炭治郎が心を奮い立たせた瞬間です。

再び炭治郎の左の額には「炎のような形をした痣あざ」が発現しました。

この「痣」の発現で、炭治郎の動きは桁違いに早くなり、爆発的に攻撃力が増します。

しかしこの時の炭治郎は、自分で「痣」の発現をコントロールする方法がわからないままでした。

柱稽古で痣の発現に成功する

鬼滅の刃15巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

鬼の始祖・鬼舞辻無惨きぶつじむざんとの戦いに備え、鬼殺の隊士達は「柱稽古はしらげいこ」という強化訓練を受けることになりました。

これは鬼殺隊の実力者である柱達が、階級が下の者に稽古をつけるという地獄の猛特訓。

炭治郎は最強の柱である岩柱・悲鳴嶼行冥ひめじまぎょうめいの修行場で、悲鳴の弟子で親友の不死川玄也しなずがわげんやに再会します。

玄也は炭治郎の額を見るなり、「痣あざ」が濃くなっていることに気付き驚きます。

鬼滅の刃16巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

「痣あざ」が濃くなっているのは、柱稽古のお陰で強くなった成果だと思い喜ぶ炭治郎。

しかしそれでもなお、今の課題である「巨大な岩」を動かせないことを玄也に相談します。

それは自分の体重の何十倍もの重さがある岩を、素手で押して運ぶという訓練です。

少しも岩を動かせない炭治郎に、玄也は「反復動作はんぷく」という技術を教えます。

反復動作とは、あらかじめ決めておいた動作をすることで集中力を極限まで高める技です。

鬼滅の刃16巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

炭治郎が決めた反復動作は、次の2つでした。

すると額からあの「炎のような形をした痣あざ」がくっきりと浮かび上がり、岩が動き始めたのです。

炭治郎はこの「反復動作」で集中力を高め、全ての感覚を一気に開くことに成功しました。

この修行で、炭治郎は意のままに「炎のような形をした痣あざ」を発現させることができるようになったのです。

宿敵・鬼舞辻無惨との戦い

鬼滅の刃16巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

ついに鬼の始祖・鬼舞辻無惨が、鬼殺隊を全滅させるべく当主・産屋敷輝哉うぶやしきかがやを訪ねました。

実は、これは産屋敷が仕組んだ巧妙な罠だったのです。

産屋敷は自ら囮おとりとなり無惨を自分の屋敷へおびき寄せ、無惨だけでなく愛する妻と二人の子供も道連れに自爆します。

その爆発音を聞きつけた全ての隊員が、燃え盛る産屋敷家に集結し戦いが始まったのです。

鬼滅の刃16巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

無惨を一目見るなり、額に「炎のような痣」を発現させ戦いに挑む炭治郎。

この瞬間から無惨を倒す夜明けまで、地獄のような激しい戦いが繰り広げられます。

心から慕い尊敬する胡蝶こちょうしのぶ、刀鍛冶の里で一緒に戦った時透無一郎ときとうむいちろう・不死川玄也。

苦楽を共にした仲間達が、次々と無惨を前に倒れていきます。

炭治郎はその悲しみにも負けず、命をかけて無惨を倒すことに全力を尽くしました。

鬼にされた炭治郎に現れた痣

鬼滅の刃23巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

夜明けまで続いた死闘は、鬼舞辻無惨が朝日によって炙り殺しにされて終わりを迎えます。

最後まで戦い抜いた柱達は、富岡義勇と不死川実弥の二人を除いて全員亡くなりました。

そして無惨を死に追いやった炭治郎も、失血多量で息を引き取ったのです。

しかしこれで終わりではありませんでした。

灰になったはずの鬼舞辻無惨は、最後の力を振り絞り死にゆく炭治郎に己の全てを注ぎ込みます。

鬼滅の刃23巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

炭治郎が無惨の手によって、まさかの鬼にされてしまいました。

その目的は、炭治郎を無惨自身が果たせなかった「太陽を克服する最強の鬼」にすること。

すると鬼と化し自我を失った炭治郎に、左右の額と右顎に「炎のような形をした痣」が発現しました。

妹の襧豆子にさえも噛み付く炭治郎に、仲間の隊員は泣きながら刃を振るいます。

鬼滅の刃23巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

鬼になった炭治郎にしてやれることは、人間を殺さないうちに葬ってやる以外にない。

しかし、炭治郎の良き友であり戦友である栗花落つゆりカナヲは諦めませんでした。

カナヲは最後の力を振り絞り、炭治郎の攻撃をかいくぐり背後に回り込みます。

そして、炭治郎の背中にガラスに入った薬を打ち込みました。

その薬とは、カナヲの師範である胡蝶しのぶが生前に作った「鬼を人に戻す薬」だったのです。

鬼滅の刃23巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

無意識の中、炭治郎に鬼になるよう鬼舞辻無惨がしつこく言いよります。

無惨を振り払おうとする炭治郎の背中に、後押しするかのようにたくさんの手が伸びてきました。

それは先に死んだ家族や仲間たちが、炭治郎を人間に戻すために力を合わせてくれていたのです。

炭治郎は多くの人の温かな愛と励ましにより、徐々に人間としての意識を取り戻し目覚めました。

鬼滅の刃23巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

人間に戻った炭治には、左の額に「炎の形をした痣」だけが残りました。

そしてそれ以降、色も形も変わることはありませんでした。

命をかけて勇敢に戦った柱達の最期は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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「炎の形をした痣」は消えなくなった

鬼滅の刃23巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

鬼舞辻無惨を倒し、鬼のいない平和な世の中が実現しました。

鬼殺隊は解散となり、炭治郎と襧豆子は、親友の善逸と伊之助を引き連れ、生まれ育った家へと帰ります。

今は亡き家族のお墓の前で、手を合わせる炭治郎の額には「炎の形をした痣」がくっきりあります。

戦いの時にだけ出ていた痣が、最終決戦を終えても消えずに残ったままでした。

実はこの「痣」が戦いの後に消えなくなったのは偶然ではありません。

この痣こそが、炭治郎が類い稀なる「日の呼吸」の使い手である証だったからです。

選ばれた「日の呼吸」使い手の「痣」

鬼滅の刃8巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

「日の呼吸」とは「始まりの呼吸」とも呼ばれる、全ての呼吸の大元となった呼吸です。

水、火、岩、雷、岩、存在するあらゆる呼吸が、「日の呼吸」から生まれた派生にすぎません。

ゆえに「日の呼吸」とは最初にして最強の呼吸だったのです。

この「日の呼吸」の使い手は、戦国時代に鬼の始祖・鬼舞辻無惨を唯一追い詰めたという天才剣士でした。

その鬼殺隊の最強剣士の名は、継国縁壱つぐくによりいりち。

鬼滅の刃17巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

縁壱は生まれた時から相手の体が透けて見え、筋肉や血の流れまで瞬時に理解する能力を持っていました。

また誰に教わるともなく「呼吸」を使うことで、人間の限界を遥かに超えた剣を振るうことができたのです。

耳には幼いときに母親がお守りに作ってくれた「耳飾り」をしていました。

そして縁壱の左の額には、生まれた時から赤い痣があったのです。

鬼滅の刃8巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

先祖代々ずっと炎柱えんばしらを継承する煉獄れんごく家には、「炎の呼吸」の指南書が残されています。

そこには「日の呼吸」の使い手について、次のような記述が残されていたのです。

実は、この「日の呼吸」の剣士の「耳飾り」は、縁壱より炭治郎の先祖・炭吉に託されています。

そして400年もの時を超えて、奇跡的に炭治郎の元へと巡ってきたのです。

炭治郎が受け継いだ「耳飾り」と「ヒノカミ神楽」

鬼滅の刃5巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

炭焼き生業としている竈門家には、先祖代々大切に引き継がれるものが2つありました。

「ヒノカミ神楽」とは「火の神」に奉納する舞いのこと。

竈門家は炭焼きという火を扱う仕事のため、家内安全を祈願して年の初めに奉納するのが習わしでした。

しかし「ヒノカミ神楽」とは「日の呼吸」の12の型を、炭治郎の先祖・炭吉すみよしが「神楽」にしたものだったのです。

実は、炭吉にとって縁壱は、鬼に襲われたところを助けてくれた命の恩人。

炭吉は縁壱が使う「日の呼吸」は、鬼舞辻無惨を倒すことができる唯一にして最強の呼吸と知っていました。

炭吉は「日の呼吸」を後世に伝えるために、「ヒノカミ神楽」として残したのです。

そして「ヒノカミ神楽」は縁壱の「耳飾り」とともに、竈門家で代々引き継がれていったのです。

それは400年という時を超えて、炭治郎の代で「日の呼吸」として復活しく様子はこちらの記事でどうぞ。

炭治郎の耳飾りとヒノカミ神楽は400年以上引き継がれた約束の証

炭治郎は選ばれた「日の呼吸」の剣士

週刊少年ジャンプ2020年3号 鬼滅の刃 第187話©吾峠呼世晴/集英社　より引用

戦国時代の「日の呼吸」の剣士・縁壱には、果たすことができなかった使命がありました。

それは鬼の始祖である鬼舞辻無惨を倒すこと。

縁壱は無惨を死に追いやりましたが、後一歩のところで取り逃してしまったのです。

無惨を倒すために誰よりも強く生まれきた縁壱は、自分を責め続けます。

そんな自分を責める縁壱に、炭治郎の先祖・炭吉は何ができるか考えました。

週刊少年ジャンプ2020年10号 鬼滅の刃 第192話©吾峠呼世晴/集英社　より引用

鬼のいない平和な世の中を実現し、誰もが寿命が来るまで幸せに生きられるようにする

縁壱の「果たせなかった使命」を、炭吉は引き継ぐことを決めたのです。
炭吉は縁壱に、「日の呼吸」と「耳飾り」を後世に伝えると約束します。

たとえ自分の代でできなかったとしても、繋いでいけば誰かが果たしてくれるはずと信じて。

それは400年もの時を超えて、ついにその時がやってきたのです。

鬼滅の刃23巻©吾峠呼世晴/集英社　より引用

炭治郎が家族を鬼に殺され、妹の襧豆子を鬼にされたことで歯車が動き出しました。

鬼殺の剣士となった炭治郎は、「ヒノカミ神楽」を使うことで「日の呼吸」の剣士として目覚めます。

炭治郎の痣は偶然の産物などではなく、400年もの時を超えて定められていた運命。

炭治郎が「日の呼吸」の選ばれた剣士であることを、「痣」が暗示しているのです。

そして縁壱の果たせなかった無惨を倒すという使命を、炭治郎が見事に果たすことができたのでした。

【鬼滅の刃】痣者キャラクター一覧｜痣の模様と位置・発現場面まとめ

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