呪術廻戦に登場する裏梅は、白髪のおかっぱ姿をしたかわいい少女姿です。
しかしその見た目に反して裏梅は、強力な術式を使う桁違いに強い実力者。
その正体は、1000年以上前から宿儺に仕えていた呪術師で、言わば宿儺の右腕役だったのです。
この記事では、未だ多くの謎に包まれている裏梅の正体や、宿儺との関係や強さ・術式について詳しく解説しています。
どうぞ最後までご覧下さい。
【呪術廻戦】多くの謎に包まれた裏梅の正体
呪術廻戦7巻 ©芥見下々/集英社 より引用
裏梅とは偽夏油や呪霊達と行動を共にする謎の人物。その姿が初めて作品中に登場したのは原作第53話でのことでした。
この時の裏梅は、白髪のおかっぱ頭をしたかわいい少女にしか見えません。
しかし実際に裏梅に会っている組屋鞣造 (くみやじゅうぞう) は、「男か女かも分かんねぇ 白髪オカッパのガキだ」と言っています。
そんな裏梅は、偽夏油の仲間である組屋鞣造や重面春太 (しげもはるた) に対して指示を出す側でした。
これらのことからは、裏梅が偽夏油の信頼を得ていることが分かります。
【呪術廻戦】裏梅の正体は宿儺に仕える手下
1000年ぶりに宿儺に再会した裏梅
そんな謎に包まれていた裏梅に、宿儺との関係性が判明するのは渋谷事変でのことでした。
漏瑚(じょうご)を葬り去った宿儺の背後へ現れた裏梅は、声をかけます。
「宿儺様 お迎えに参りました」
「誰だ」
後ろを振り向き、裏梅の目元の辺りをジロリと見つめる宿儺。
「裏梅か‼︎」
「お久しうございます」
呪術廻戦14巻 ©芥見下々/集英社 より引用
裏梅の腰を落とした姿勢と話し方から、裏梅と宿儺の間には上下の関係があることが見てとれます。
宿儺は死後1000年の時を経て虎杖悠仁に受肉しており、この2人の再会も1000年ぶりのものでした。
宿儺に仕えていた裏梅
そんな裏梅と宿儺との関係ですが、裏梅はもともと宿儺に仕える手下でした。
呪術廻戦公式ファンブック ©芥見下々/集英社 より引用
公式ファンブックによれば、宿儺の快感は食べることであり、時には人間もその対象でした。
そしてそんな宿儺を満足させる美味しい料理を作れたのが、裏梅だったのです。
このことで裏梅は宿儺の隣に立つことすら許されており、まさに宿儺の胃袋を掴んでしまったと言えます。
【呪術廻戦】裏梅は獄門疆に入っていた?
呪術廻戦14巻 ©芥見下々/集英社 より引用
宿儺は死後に20本の指が屍蝋化して呪物となり、虎杖悠仁に受肉したことで1000年の時を超えて現在に蘇りました。
それでは、宿儺の手下の呪術師だった裏梅はなぜ今も生きているのでしょうか?
ここで可能性として考えられるのが、獄門疆 (ごくもんきょう) での封印です。
特級呪物である獄門疆は、条件を満たせばあらゆる物を封印可能であり定員は1名。
そしてその中では、五条悟曰く物理的時間は流れていないとのこと。
今の段階では、五条悟の前に裏梅が獄門疆に入っていた可能性が高いと言えます。
繋がっていた偽夏油 (=羂索)と宿儺と裏梅
作品中には、裏梅に関連した気になるセリフが登場しています。
それらのセリフから、1000年前の呪詛師・羂索と宿儺・裏梅の関係が繋がっていたと読み取ることができます。
まずは宿儺と裏梅が久しぶりの再会を果たした時のこと。宿儺は「急用だ」と告げてその場を立ち去ろうとします。
悲しそうな表情を見せる裏梅に対し、宿儺は次の様な言葉をかけています。
「俺が自由になるのもそう遠い話ではない。ゆめ準備を怠るな。またな裏梅。」
呪術廻戦14巻 ©芥見下々/集英社 より引用
これはまるで、宿儺が自分の復活に向けての準備を裏梅に指示している様です。
そしてその宿儺復活の鍵となるのは虎杖悠仁ですが、虎杖を宿儺の器として作りだしたのは羂索でした。
これらのことから、羂索と宿儺と裏梅の間では、1000年前の当時から何らかの取り決めがあり、宿儺の死亡後にその復活を目論んでいた可能性があります。
そう考えると、裏梅は意図的に獄門疆に封印され、宿儺の復活を待ち続けたと考えるのが自然。
だからこそ羂索に対して腸相が戦いを挑んで行った時も、裏梅が次の言葉を発したのではないでしょうか。
「引っ込め三下。これ以上私を待たせるな。」(注:三下とは下っ端の意味)
呪術廻戦16巻 ©芥見下々/集英社 より引用
そしてそんな裏梅は羂索と協力関係にあっても上下関係はありません。
そのために羂索に対しても、「全員生かす理由になるか?」などと、対等の口のききかたをしていたのです。
呪術廻戦16巻 ©芥見下々/集英社 より引用
【呪術廻戦】裏梅とは家紋の一種
日本には数多くの家紋がありますが、中でも梅の花をかたどった梅紋は、菅原道真ゆかりの太宰府天満宮の神紋にも使われています。
このことから菅原道真にゆかりのある人や各地の天神様は、様々なバリエーションの梅紋を使う様になりました。
そんな梅紋のバリエーションの一つに、梅の花の裏側を意匠化した「裏梅」があるのです。
そして菅原道真は日本三大怨霊の1人であり、呪術界の御三家の1つ「五条家」の先祖となる人物。
そんな菅原道真の名前が裏梅の延長線上に登場するのも、決して偶然とは思えません。
ただでさえ呪術廻戦は、数多くの伏線が張られている作品。きっと「裏梅」という名にも、何からの意味が込められているはずです。
そして一部で囁かれている通り、裏梅は菅原道真ゆかりの五条家に関係する呪術師だったのかもしれません。
【呪術廻戦】強い裏梅の持つ術式一覧
裏梅は宿儺の1000年前からの手下。料理の腕を見込まれたことで宿儺の隣に立つことを許された裏梅は、いわば宿儺の右腕的存在と言えます。
そんな裏梅は宿儺の右腕だけあって、桁違いに強い実力の持ち主。特級相当の腸相や複数の高専メンバーを相手に、全滅させる勢いでした。
現段階で裏梅の術式は、氷凝呪法 (ひこりじゅほう) の「霜凪 (しもなぎ)」と「直瀑布 (ちょくばく)」の2つが登場しています。
①氷凝呪法「霜凪 (しもなぎ)」
呪術廻戦16巻 ©芥見下々/集英社 より引用
氷凝呪法「霜凪 (しもなぎ)」 は、対象物を一気に氷結させてしまう強力な術式です。
これによって裏梅は、広範囲に散っていた虎杖やパンダ、加茂達の動きを一斉に止めてしまいます。
その威力は、下手に動けば体が割れるほどのものでした。
呪術廻戦16巻 ©芥見下々/集英社 より引用
そんな中、腸相は赤燐躍動 (せきりんやくどう)で体温を上げて逃れようとしますが、次の瞬間には目前で裏梅が攻撃態勢に。
虎杖の助けがなければ腸相は死に追い込まれており、裏梅が強いことを認識させられる場面が続きました。
②氷凝呪法「直瀑 (ちょくばく)」
呪術廻戦16巻 ©芥見下々/集英社 より引用
次いで裏梅が使った術式が、氷凝呪法「直瀑 (ちょくばく)」です。
これは大量の氷塊を自分の周囲に発生させ、対象物の上から降らせるというもの。
既に「霜凪」によって動きを封じられていた虎杖達は、死を覚悟したほどの威力でした。
呪術廻戦16巻 ©芥見下々/集英社 より引用
この時もタイミング良く特級呪術師の九十九由基 (つくもゆき) が駆けつけたから良かったものの、そうでなければ全滅という非常に危ないシーンでした。
【呪術廻戦】反転術式まで使いこなす裏梅
裏梅の強さを支えているのは、強力な氷凝呪法の術式だけではありません。
なんと裏梅は反転術式まで使いこなし、腸相の攻撃で受けた右手の傷を自らの呪力で治しています。
呪術廻戦16巻 ©芥見下々/集英社 より引用
反転術式には繊細な呪力操作が必要なことから、今のところ他に使えるのは五条悟・家入硝子・乙骨憂太しかいません。
1級呪術師の日下部に(呪術のスケールが段違いだ)と感じさせてしまうほど、恐ろしく強い裏梅。
ただしそんな裏梅が膝から崩れ落ち、発動していた「霜凪」の術式が解けた場面がありました。
それは肉体を再生したはずの手から入り込んでいた腸相の血液のせい。
この一矢報いる形となった腸相の攻撃は、裏梅攻略のヒントになりそうです。
裏梅は偽夏油である羂索と共に姿をくらましましたが、今後どの様な動きを見せるのかが非常に楽しみです。
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