呪術廻戦における大きな謎の1つに「存在しない記憶」があります。
「存在しない記憶」とは、存在しないはずの過去の記憶が脳内に突然溢れ出るという不思議な現象。
この現象が起きた東堂葵と腸相は、虎杖に対して親近感を抱くようになり、やがて強力な味方へと変わります。
この記事では、「存在しない記憶」が一体どの様なものなのか、そしてなぜこの現象が起こったのか、その謎と理由について詳しく解説しています。
どうぞ最後までご覧下さい。
【呪術廻戦】「存在しない記憶」とは?
「存在しない記憶」とは、存在しないはずの過去の記憶が脳内に突然溢れ出るという不思議な現象です。
これが起きたのは、東堂葵と腸相の二人。共通点は、「虎杖悠仁と対戦中」で、「虎杖へ質問をしていた」ことです。
「存在しない記憶」の影響で、東堂葵と腸相は虎杖に対して親近感を抱き、敵から味方へ変わっていきました。
東堂葵の「存在しない記憶」の登場箇所 | 5巻35話 |
東堂葵の「存在しない記憶」の出現状況 | 姉妹校交流戦での虎杖悠仁との対戦中 |
東堂葵の「存在しない記憶」の内容 | 同じ中学で親友の虎杖に失恋を慰められる |
腸相の「存在しない記憶」の登場箇所 | 12巻105話 |
腸相の「存在しない記憶」の出現状況 | 渋谷事変での虎杖悠仁との戦闘中 |
腸相の「存在しない記憶」の内容 | 弟の虎杖や壊相・血塗と外で食事を楽しむ |
【呪術廻戦】東堂葵の「存在しない記憶」
呪術廻戦5巻©芥見下々/集英社 より引用
東堂葵の「存在しない記憶」のシーンが登場したのは、姉妹校交流戦でのこと。
団体戦の開始直後、東堂は圧倒的なパワーで虎杖をボコボコにしていました。
それでも動き出した虎杖に対し、東堂が質問を投げかけます。
「虎杖悠仁 オマエに一つ聞きたいことがある。どんな女が好みだ?」
「尻と身長のデカイ女の子・・・」
虎杖がそう答えた瞬間、東堂葵の脳内には「存在しない記憶」が溢れ出ました。
呪術廻戦5巻©芥見下々/集英社 より引用
その記憶の中では、東堂と虎杖は同じ中学に通う親友同士。
大好きだった高田ちゃんに告白してフラれた東堂を、虎杖が慰めてラーメンに誘っていました。
呪術廻戦5巻©芥見下々/集英社 より引用
この「存在しない記憶」に触れた東堂は、自分と虎杖が中学以来の親友だったと錯覚します。
そしてこれ以降、東堂は虎杖がより強くなれる様に導き、親友そのものとして振舞う様になりました。
【呪術廻戦】腸相の「存在しない記憶」
呪術廻戦12巻©芥見下々/集英社 より引用
腸相の「存在しない記憶」のシーンが登場したのは、渋谷事変でのこと。
腸相にとって渋谷駅構内で出会った虎杖は、二人の弟の仇でした。
そんな虎杖に対し、腸相が質問を投げかけます。
「オマエに聞きたいことがある。弟は最期に何か言い遺したか?」
「泣いてたよ。」
虎杖がそう答えた瞬間、腸相の怒りは沸騰。虎杖への攻撃は激しさを増していったのです。
やがて虎杖が瀕死状態となった時、突如として腸相の脳内に「存在しない記憶」が溢れ出ました。
呪術廻戦12巻©芥見下々/集英社 より引用
記憶の中での腸相は、死んだ二人の弟と虎杖の四人で楽しく外で食事をしていました。
テーブルの上には食べ物やワインに加え、6体の弟達(受胎九相図の4番〜9番の呪物)の姿も。
呪術廻戦12巻©芥見下々/集英社 より引用
しかも虎杖は腸相に対して「お兄ちゃん」と呼びかけていました。
つまりこの場面では、腸相の全ての兄弟が勢揃いしていたのです。
呪術廻戦12巻©芥見下々/集英社 より引用
突然のことに深い混乱に陥った腸相は、虎杖にトドメを刺すことも出来ずにその場を立ち去りました。
しかし後に腸相は、「お兄ちゃん」として虎杖の強力な味方となります。
【呪術廻戦】「存在しない記憶」の現象が発生する理由
「存在しない記憶」の現象は、東堂葵と腸相のどちらも非常に似た状況で起きています。
その為、この「存在しない記憶」については当初、虎杖悠仁の術式ではないかとも言われていました。
ところが「存在しない記憶」の真相については、テレビの番組(「漫道コバヤシ」)内で、作者が触れています。
- 「存在しない記憶」とは虎杖悠仁の術式ではない
- 東堂葵と腸相の「存在しない記憶」はそれぞれ違う理由による記憶のフラッシュバック
そこで、理由がある程度明確になっている腸相から説明をしていきます。
血が生んだ腸相の「存在しない記憶」
呪術廻戦16巻©芥見下々/集英社 より引用
腸相の脳内に「存在しない記憶」が溢れ出た理由。それは、腸相と虎杖が血のつながりを持つ兄弟だったからです。
「存在しない記憶」によって錯乱状態となった腸相は、重大な事実を突き止めます。
それは、偽夏油が他人の体を転々として生きており、かつては「加茂憲倫」だったことでした。
呪術廻戦16巻©芥見下々/集英社 より引用
腸相にとって「加茂憲倫」は、母を弄んだ憎むべき相手です。
というのも腸相は、加茂憲倫が呪霊の子を孕める特殊体質の女性を使って生み出した、人間と呪霊のハーフでした。
そして一方の虎杖は、偽夏油が加茂憲倫の後に体を乗っ取った女性が、宿儺の器として生み出した人間です。
つまり二人のどちらにも、共通の血が流れていました。
呪術廻戦16巻©芥見下々/集英社 より引用
腸相の持つ術式では、血のつながりを持つ弟の異変を感じ取ることができます。
だからこそ、腸相が虎杖にトドメを刺そうとした時に感じた「強烈な異変」が引き金となり、腸相の脳内に「存在しない記憶」が溢れ出たのです。
妄想が引き起こした東堂葵の「存在しない記憶」
東堂葵の脳内に「存在しない記憶」が溢れ出た理由。それには彼の持つ妄想癖が関係していました。
東堂は強烈な唯我独尊タイプ。周囲からどう思われようと全く意に介さない様に見えます。
ところが実は人一倍共感に飢えていた東堂は、その反動からか大好きな高田ちゃんの脳内妄想を繰り広げることもありました。
そんな東堂だからこそ、虎杖の女の好みが自分とドンピシャだったことは大きな衝撃だったのです。
呪術廻戦5巻©芥見下々/集英社 より引用
そして「虎杖=自分の理解者」と思い込んだ東堂は、即座に妄想で「存在しない記憶」を生み出したのです。
これまで共感を求めて脳内妄想にふけっていた東堂が、現実の世界で共感を得た(と勘違いした)瞬間でした。
ちなみに東堂の虎杖に対する呼び名は、「親友(ベストフレンド)」→「親友(マイベストフレンド)」→「超親友(ブラザー)」とエスカレート。
さらにはその後、身につけていたペンダントのロケットの中に、高田ちゃんに加えて虎杖の写真も入れていたことが発覚しています。
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